◎防災無線構造に不備/第三者委、仕様の甘さ指摘 (河北新報より)
名取市閖上地区の当時の状況を調べる第三者検証委員会(委員長・吉井博明東京経済大教授)の第4回会合が5日、市文化会館であった。防災無線の不具合に関する実証実験の結果、異物混入が原因となり得ることが分かった一方、装置の構造自体が不十分だったとの見解が示された。
防災無線は地震発生直後に故障した。メーカーは、地震で市役所7階の親機の開口部からネジのような異物が電源ユニットに落ちてショートしたと推測している。
検証委はこの点を検証するため、東北大大学院工学研究科で実験。ネジを電源ユニットに置き、大型振動装置で震災時の揺れを再現した結果、ショートが起きる可能性を確認できた。ただ、異物が開口部から電源ユニットまで到達する条件を考慮すると、発生確率は0.8~4%だという。
メーカーはJIS規格と社内基準、市の仕様書通りの構造と説明しているが、検証委は開口部や電源ユニットを保護していなかった点などを疑問視し、甘い仕様を許した市の責任にも言及した。 ・・・内部の電源ユニットのカバーでダイオードが露出
閖上公民館から閖上中への再避難については、予見の難しさなどから「やむを得なかった」と分析。ただ、市は2001年、大津波の際は閖上公民館への避難は避けるべきだとの被害予測を得ており、閖上公民館を指定避難所にすることについて「もっと慎重であるべきだった」と指摘した。・・・防災計画の整合性が問われる
検証委は24日の会合で最終報告をまとめる。
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